坂本俊杜氏 最後の酒

 最後は、とっておきの酒です。
鳥取県の大谷酒造には、名人坂本俊杜氏がおられます。私は、この方が作られる酒が非常に好きです。しっかりとした酸が出ていて、香りは控えめで、米の旨みが凝縮されている。燗にすると旨みが倍増する仕掛けにもうゾッコンです。
 ただ、非常に残念なのですが、氏は、平成18年BYで引退されまれました。つまり、今回の鷹勇 純米吟醸山田錦(池田屋酒店オリジナル)(平成18BY)は、坂本杜氏最後の作品です。(気がつくと2本注文していました・・・)
 兵庫県山田錦50%精米し、協会9号酵母で醸した酒ですが、これは池田屋さんが坂本杜氏に頼んで、タンク1本分特別に造ってもらったもののようです。ただ、よく見かけるプライベートブランド物とは全く違って、本当に贅沢な1品です。上のクラスの純米大吟醸の吟麗よりも私は好きです。

 これを年を跨いで、1−2週間かけて頂く予定です。開けたては若いらしく、最低2週間以上かけた方がいいようで、しかもチョット熱めの燗にして、冷ましてから呑むと真価を発揮するそうです。池田屋さんの指示どおりにしたいと思いますが、開けたてでも、私には非常に美味しい燗酒です。今回は、贅沢にも、夢醸で有名な石川県の宮本酒造の『美酒鍋のだし』で作った美酒鍋と合わせました。
 美酒のだし900mlには、純米酒1升分の旨みが凝縮されているとか・・・(3%ほどのアルコールが残留しています。)
 能登豚、堅豆腐・揚げ(山下ミツ商店)、大根、白菜・・・最後にうどんと雑炊。鷹勇と一緒に頂けば至福のひと時・・