その前の日、ポロポロとエラーが続いて、テレビを見ながら、怒りに体が震え、世界の亀山モデルに飛び蹴りを入れる寸前で、仏の心を取り戻した私だったが、まだまだ未熟な金本氏は、ボールボーイの折りたたみ椅子を蹴りあげていた。もうちょっと蹴りやすいものをベンチ横に用意しなければ・・・・と思いつつ、未熟な金本が阪神ファン全員の気持ちを代弁してくれていると、更に彼が好きになった。ただついに5割を切ってしまい、この日も、負けると大変な大切な試合。先発の横山は、今回も好投し、危なくなると、元同僚の石崎が気持ちのこもった直球で流れを切り、1点差で迎えた9回表、あの曲が甲子園に流れた。甲子園全体が異様な興奮に包まれ、鳥肌の立つような興奮の中、彼がマウンドに上がった。先発に転向したのだが、なかなか結果が出ず、先日中継ぎで炎上し、もう後がない、彼の投手生命の危機を感じていたのだが、そんな中、この重要な試合の1点差のクローザーとして、彼が出てきたのだ。