ジャズ・ジャイアントがまた一人

 オスカー・ピーターソンが亡くなられました。父と同じ大正14年生まれ。8月15日が誕生日なので、父と同じ学年です?メディアは、
 現代最高峰のジャズ・ピアニスト、OSCAR PETERSONが腎不全のため死去
 「鍵盤の皇帝」オスカー・ピーターソン氏が死去
 ジャズ・ピアニストの最高峰 オスカー・ピーターソン氏死去

様々な伝え方がされていますが、
 個人的な彼のイメージは、例えば、カウント・ベイシーのピアノと対極にあるような音数の豊富さ、大きなうねりを感じるドライブ感・スピード感、ビル・エバンスの対極にあるような、底抜けに明るい感じでしょうか。何故、ギターのハーブ・エリスが入って、ドラムを使わないトリオでデビューした理由は知りませんが、独特のスピード感・ドライブ感の演出としては、最適だったかも。ただ、彼の歌は、ナットキングコールに非常に似ているので(何かのアルバムで聴いた記憶あり)、やはり物真似から入ったのかも・・・
 エド・シグペンと一緒になってからの、超絶技巧による絢爛たるピアノの代表が下の4枚でしょうか。特に、We Get Requestsは、完璧に彼の世界を表現できている最高のアルバムだと思うのですが、何故か、そう何回も聴きたいと思わない・・何故でしょうね。ビルエバンスは、何百回聴いても飽きないのですが。

The Sound Of The Trio
Very Tall
We Get Requests
At the Stratford Shakespearean Festival

 大阪にブルーノートが出来てまもない頃、ジャズに全く興味を持たない父と一度だけ一緒に行ったことがありました。僕にとっては、山口百恵桜田淳子に会うような感じだったので、いそいそとオスカー・ピーターソンに会いに行きました。ステージに近い結構いい席でした。超絶技巧とはいきませんでしたが、まだまだ元気な彼のピアノを堪能できました。ただ、なぜか、クラブはオスカー・ピーターソンの希望で禁煙だったのです。葉巻でもくわえながら、ブイブイ演奏するイメージを持っていたので、禁煙は非常に意外で、ヘビースモーカーの父を困らせたのも、もう17年ぐらいも前のことになります。
 また一人、世界遺産的ジャズ・ジャイアントがいなくなりました。合掌