読書の秋なので・・

　逮捕のみならず、有罪判決が確定した国会議員が再び選挙で当選した場合、それは、地元に利益誘導する旧来型の政治手法に賛同する利己的な地元有権者の票を集めたに過ぎず、これをもって禊は済んだのだと言って国会へ再び出てくる政治家に対しては、軽蔑の気持ちをもって迎えていました。
　記者クラブメディアに操作された世論を背景にすれば、そのような気持を抱くのは当然でしょう。その為の世論操作なのですから。郷原氏の『検察が危ない』は、もはや検察が危ないどころか、検察は既に崩壊しているといってもいい内容になっています。ゼネコン汚職事件で逮捕され、最高裁で上告棄却され議員失職した中村喜四郎代議士の件でも、当時その働きを受けたとされる公取委の中にいて、そこで中心的働きをしていた郷原氏が、告発見送りは政治家の横やりではなく、検察そのものの姿勢であったと述べています。
　中村喜四郎氏の場合、新聞テレビのような腐れメディアが書かない真実を、丁寧に有権者に説明すれば、理解は得られたのでしょう。洗脳が解けて、真実が分かれば、たとえ最高裁の判決が出ていても・・・。
　逮捕されたら悪い奴？、いや起訴されたら悪い奴？、いや有罪判決を受けたら悪い奴？、それも最高裁の判決でやっと本当に悪い奴？　田中角栄・金丸信、そして小沢一朗のような悪徳政治家が、大企業に利益誘導し私腹を肥やす。そんなとっても悪い奴をやっつける正義の使者が検察??　ここ数年非記者クラブメディアのブログ・メール・ツイッター・出版物を通して、そんな単純な図式が、完全に崩壊しました。
　多分、鈴木宗男氏も再び当選されると思います。我々一般市民も、いい加減に目を覚まし、真実に目を向け、前田検事に代表される暴走する検察にそろそろオトシマエをつけてもらう時期がきている気がします。

検察が危ない (ベスト新書)