ブログを開設したら、自分の分身のようなキャラクターを設定できて、着せ替えしたり、髪型を変えたり・・・そんなキャラクターをアバターと呼んでいた気がしますが、それが映画のタイトル?変な映画かなあと思ってましたが、3D映像が面白いというので、若干混雑が収まった頃に見に行ってきました。3D映像は、慣れてくると、あまり意識せずに見る事ができ、USJで見たターミネーターのようなものを想像していましたが、普通の映画を見た印象が残りました。
巨大な会社が、アメリカの商業原理に基づき、独自資本で軍隊を編成し、貴重な物質『アンオブタニウム』を入手しようと異国へ侵入し、自分たちの価値基準に則り、巨大な軍事力によって野蛮な原住民『ナヴィ』は殺戮してでも入手しようと試みる。結果は、スパイとして送り込んだアバターの裏切りで失敗に終わるのですが、この映画には、古くは欧米列強が仕掛けた世界大戦、最近では、アメリカの軍産複合体が、独自の価値基準に基づいて、巨大な石油埋蔵量を誇る中近東に仕掛けたイラク侵攻が重なります。映画の中で、ホームツリーが攻撃されて逃げ惑い殺戮されるナヴィは、マスコミ報道されませんが、米軍の掃討作戦に逃げ惑う中近東の人々や、東京大空襲や原爆投下された日本人とも重なり、何だかいやな気分になりました。幸い掃討作戦は失敗に終わりましたが・・・。
今、このアバターアカデミー賞を争っているのは、ハートロッカー。この映画も『イラクを舞台としたアメリカ軍爆弾処理班を描いた戦争アクション』だそうです。何を訴えたい映画なのか知りませんが、一体アメリカという国は、戦争をしたいのか、戦争を非難したいのかどちらなんでしょう?