大七 純米生酛・特別純米
大七のホームページから『山田錦100%、とっておきの純米生酛です。大七の自信作「純米生酛」の最高峰として、2003醸造年度に限定生産いたしました。原料米は最高級の山田錦のみ。お米の持つ潜在力を申し分なく生かした、深く伸びやかな味わいです。それが完全なハーモニーに到達するまで、辛抱強く何年もの間、見守り続けました。ぬる燗での豊潤な味わいは、まさに至福のひと言。』
 今は亡き上原先生が、『本当の生酛を知りたければ、とりあえず、「大七」を飲めば間違いない・・・』と言われています。ここの生酛が基本です。そのままでも美味しい、燗をつければ、更に美味しい。特にこの季節、美味しいお酒の典型例がここにあります。1升で3600円。至福のひと時の代償としては、非常に安い。伊藤杜氏亡きあと、少し心配されていた大七さんでしたが、払拭する一品のようです。

小笹屋竹鶴
竹鶴酒造からのメッセージ
竹鶴酒造は2004(平成16)BYに初めて(もちろん、昔は別として)※「生酛」造りに挑戦しました。幸い、2本仕込んだ生酛からは、いずれも無事に新しい酒が誕生しました。ただ、私どもにとって、生酛へ挑戦したことには、結果としての酒以上の収穫があったように思います。それは、生酛を手がけたことで、これから進むべき酒造りの方向性がハッキリしたからです。
  生酛は、酒造りの伝統の粋を集めた技法です。私どもも、生酛と向かい合えたからこそ、今まで考えもしなかったことを考え、今まで見えなかったことが、おぼろげながらも見えるようになりました。そして、「すべての答えは伝統の内にある」という信念に、一層の確信を抱くことができたのです。
  クラシカルでありながら、最も新しく、革新的な酒造り、それが生酛だと思います。したがって皆様が、生酛を単なる商品としてだけでなく、本来の酒や今後の酒を考える基準として見てくださることを願ってやみません。このように竹鶴酒造の今後を占うともいえる2004(平成16)BYの生酛を、約一年半の熟成を待って商品化しました。初年度は試験醸造的な仕込みでしたから、できた酒もごく少量でした。初挑戦の生酛ですので、酒として不足の点も多々あろうと存じます。皆様に率直なご意見を賜りたく、よろしくお願い申し上げます。


ということで、今回頂いたのは、小笹屋竹鶴(生酛無濾過純米原酒)平成16BYの、八反錦100%の6号酵母バージョン(仕込20号)です(仕込み35号の酵母無添加は、品切れだったのです・・・)。アルコール分が19−20という高い濃度なのですが、あまり濃度の高さは感じさせず、すーっと入っていきます。上手い!これを、少し燗したらと思うとワクワクします。
杜氏の石川達也
という人は、写真で見る限り、いかにも伝統を守り抜く頑固さを身につけた青年って感じです。今後に非常に大きな期待をしてしまいます。